補腎と活血

中医学で人は腎の力が増すとともに成長発育し、腎が衰えるとともに老化が進むと考えます。中医学において腎は先天の精を貯蔵すると考えます。生まれた時に両親からもらった命のもとで生命活動の原動力になります。女性は7の倍数で男性は8の倍数で身体の変化があると言われ女性は28歳、男性は32歳で腎が最も充実して身体や生殖機能がピークを迎えると、その後は段々と腎の働きも弱くなり、様々な不調や老化現象が現れてきます。老化を止めることはできませんが、日頃の養生によって老化のスピードを緩やかにすることはできます。

腎を守るためにどうすればいいか?補腎とは何か?

一つは腎の消耗をさけることです。睡眠時間を確保する。夜更かしをしない。質の良い睡眠を保つこと。適度な運動。過労をを避ける事。情緒の調節をすること。適度な性生活。

もう一つは腎を補う事です。腎にはお父さん、お母さんから頂いた命のエキスがつまっていて、人の成長や発育、老化に深く関わっている臓です。腎の衰えは他の臓器に波及して、身体全体に影響を与えた結果、免疫力を低下させ、病気が治りにくくなるもとになります。

補腎のために先ずは食養生で腎に良い食材を食べましょう。黒ゴマ、黒きくらげ、黒豆、昆布、海苔など黒い食材を積極的にとる。漢方養生としてイスクラの補腎漢方薬やサプリを体質に応じて飲むのもお薦めです。

最後にツボ養生として腰付近の腎兪ツボをさすったり温めたり刺激してみましょう。「腰は腎の府」と言われ腎のエネルギーが集まるところと言われます。鍼灸などもお薦めです。腎を補いバランスをとって健やかな腎の状態に保つことが大事です。

活血とは何か?

文字どおり血を活き活きとスムーズに流すという意味です。血液の質を良くする事と血液が通る血管の強化が大事になってきます。

血液の質をよくするには赤血球、白血球、血漿、中性脂肪、コレステロールなどを正常値にすることはもちろんのこと、食生活の乱れ、ストレス、運動不足などで活性酸素が過剰発生しないようにすることも血液の質に関係してきます。

血管は人間の体の隅々まで巡る道路。この道路が柔軟で頑丈であることが健康に関わってきます。血管は1パーセントの大きい血管(国道)と99%の毛細血管(生活道路)であると言われています。車を運転していると道のメンテナンスをされている人を見かけます。街路樹を剪定したり、草を抜いたり、草刈りをしたり、穴があいていたら埋めてやったり、土砂崩れがあれば退けてやるなど車や歩行者がスムーズに流れるようにしてもらっています。人間の血管も同じようにメンテナンスが必要です。

食養生としてお薦め食材は玉ねぎ、ネギ、ナス、酢、青魚、納豆、海藻類、黒豆、緑葉食野菜などをしっかり食べる。甘いもの、脂っこいもの、冷たいものを避ける事。イスクラ漢方には血液にも血管にもに良い商品がありますのでお薦めです。

生活養生は適度な運動と半身浴がいいですね。特に下半身の筋力とメンテナンスは大事です。ツボ養生としてふくらはぎの真後ろに承筋、承山というツボを半身浴しながらマッサージしてみましょう。承とは受ける、支える意味合いがあります。全身を支えているので疲れがたまります。

補腎と活血の両方をやっていくことが病気の治療、予防だけではなく健康長寿のための大原則といえます。

龍丸堂薬舗 俣野