長崎中医薬研究会から皆様へ

長崎中医薬研究会は、中医学(中国漢方)を専門とする漢方薬局と漢方薬店で組織された研究会です。1984年の創立以来、倦まずたゆまず中医学の習得に励み、日々漢方相談を通じて多くの皆さまの健康増進に努めています。

長崎中医薬研究会の立ち上げから遅れること2年、1986年に日本全国を統轄する「日本中医薬研究会」が発足しました。2023年の現在、同志は日本全国900店舗、長崎では14店舗のネットワークを持っています。

毎月、テーマに応じた中医師を講師としてお招きし、講義を受け、症例検討をして勉強を続けています。

時には中国北京などの中医医院の病棟にお邪魔して臨床研修を受けています。

また、中医師の指導を仰ぎながら、有志のチームで小冊子「快適!更年期」や「高血圧なんてこわくない、低血圧でも元気元気」を作成しました。さまざまな症状をわかりやすい中医学で解説しご自分でも出来る対応法も書いています。

健康のこと体のことでのお悩みなら、パンダマークが目印の「長崎中医薬研究会」にご相談ください。数千年の歴史を持ち、今も進化を続ける中医学(中国漢方)の英知を使い、ご対応いたします。

パンダ

中医学・中成薬とは

【中医学】は、数千年の長い歴史に裏付けられた理論と臨床経験に基づく、中国の伝統医学のことを言います。
【中成薬】は、中医学理論のもと作られた代表的な方剤を、飲みやすい形に変えたお薬のことです。
※私達が取り扱っているパンダマークの中成薬は、厚生労働省に認可されている医薬品です。

漢方と中医学の違いとは

中国では「薬草学」や「鍼灸」、「導引(按摩)」など様々な医療体系が生み出され、中国の伝統医学「中医学」の理論体系が発展してきました。「漢方」とは、中医学の一部が日本の気候や風土にあわせて調整され、発展してきたものです。漢方と中医学では、考え方や診察、治療において異なる面があり、漢方を「日本漢方」、中医学を「中国漢方」と呼ぶこともあります。

中医学と西洋医学の違いとは

西洋医学は「すでに出ている症状を治療する」ことが基本的な考えで、例えば頭痛には頭痛薬など、症状や病名にあわせたお薬が処方されます。
中医学は一人ひとりの体質や病気の原因に合わせた「オーダーメイド医療」が特徴です。一見同じ症状であっても、人それぞれに処方が異なることもあります。その反対に異なる症状でも同じ処方で治療する考えもあります。例えば頭痛でも原因や本人の体質、季節によってお薬の候補は多種に及びます。
また、病気になる前に予防する「未病先防」という考えがあり、病気にかかりにくい体質をつくる「予防医学」も中医学の特徴です。

私たち長崎中医薬研究会が提案すること

中医学・中成薬で健康長寿

人生100年時代を楽しむための3つのカギ

1つ目

血管力

血管は言わば人間の体の隅々を巡る道路、この道路が頑丈ながら柔軟であることが健康長寿にとって重要です。全体の1%に過ぎない大血管(国道)も大切ですが、残りの99%の毛細血管(生活道路)のケアが健康維持のポイントになります。さらに血管の中を通る血液の質をよくすることも大事になってきます。中医学には活血化瘀という言葉があります。活血とは血を活き活きとスムーズに流すこと、化瘀とは滞りと汚れを解消すること。すなわち、血の流れをスムーズにするとともに、浄化することの「活血化瘀」が血管力を高めるカギになります。

2つ目

骨幹力

私たちの体を支えている骨、言うまでもなく私たちは骨があることによって立つこともできるし歩くこともできるのです。近年、問題となっている骨粗鬆症は骨折の可能性を高め、要介護状態になってしまうリスクを高めます。中医学では「腎」は骨をコントロールしているという考えがあります。すなわち骨を強くするには腎を強化すると良いと考えます。中医学において腎は現代医学における腎臓とイコールではなく、生命の原動力となる機能を担い、成長や老化、生殖と関係する臓と定義されています。腎を補う「補腎」こそが骨幹力を高めるカギになります。

3つ目

腸管力

人は食べたものからできています。そしてその食べ物を消化吸収する場所は胃腸です。胃腸が弱い方はせっかく栄養のあるものを食べても十分に吸収されません。中医学では胃腸は「脾胃」と言い消化吸収運搬を担う臓のことです。また腸内には1000種類、100兆個の細菌が生息すると言われています。この細菌群は腸内フローラと呼ばれ、消化吸収力に影響を与えることはもちろん、体の免疫状態や美容にも関係すると言われています。脾を強くする「補脾」が腸管力を高めるカギになります。